千種高等学校ブログ  Vol.Ⅱ

カテゴリ:2013.10

ふるさとづくり芸能大会

本日朝9時半から、センターちくさ4階大ホールにて「第36回ふるさとづくり芸能大会」(千種町文化協会主催)が開催され、和太鼓や獅子舞などの伝統芸能を始め、舞踊・民謡・コーラス・三味線・ダンス・カラオケなど、千種町内で日々芸の道の鍛錬に励んでおられる方々の発表会がありました。どの発表を観ても非常に味わい深く、そして町中の老若男女すべてが一つになって手拍子が自然と出る、そんな楽しいひとときを過ごすことができました。

そのオープニングを飾ったのが、千種中学校吹奏楽部の演奏。高校2年生3名を加えた中高連携による演奏に惜しみない拍手が送られていました。また、千種幼稚園13名の子供たちのダンスはとても可愛らしく、来週11月3日(日)に行われる「ふれあい文化祭」での高校生との共演が楽しみです。少子化と言われても千種町の未来は明るいぞと思ったのが、黒土獅子舞保存会による演舞でした。獅子舞といえば普通は青年や大人が舞うものですが、今日は小学生による舞いを見せていただき、本当に感動しました。千種町では、千草・岩野辺・黒土の3自治会が獅子舞を伝えているのですが、三者三様の全く違う舞いであり、そこに千種文化の奥深さを感じさせられます。

  
  
  
  

千種高校の生徒も、吹奏楽部の演奏以外に獅子舞の横笛奏者や民謡の三味線演奏等でも登場し、地域の文化振興をしっかりと支えてくれている様子が手に取るようにわかり、非常に嬉しく思いました。芸能発表に加えて、午前の部最後にはお楽しみ抽選会があったり、そして午後の終わりには恒例の「餅まき」も行われて、今日会場に集まった人たちみんなが大いに笑い、楽しむことのできた一日でした。

生徒会 情報モラルについて考える!

25日(金)の放課後、生徒会執行部の生徒たちが、9月と10月に行った「情報スマートさんチェック」というネット利用の実態調査を基にして、生徒主体でアクションを起こすためのルール作りを行いました。

  

10月9日(水)に行った調査で全校生から寄せられた数多くの「ルール案」をたたき台にしながら、これなら実行可能じゃないか、これはちょっと難しいんじゃないか、などとグループに分かれてあれこれと議論を重ね、生徒会提案として全校生に提示できるものを作り上げました。これは、11月1日(金)1限の全校集会で生徒会長・秋久君から発表され、とにかくみんなで努力して、マナーを守った使い方や時間や利用料金など生活改善をしていくように心がけよう!と呼びかけてくれます。保護者の皆様、地域の皆様、千種高校生は果たして賢いネット利用者になることが出来るかどうか、どうぞご注目いただきますようお願いいたします。

小高連携授業(理科)・中高連携授業(英語)

25日(金)4限に理科の角野教諭が、小学校で6年生の子ども達を対象におなじみの「液体窒素の実験教室」を、そして英語の松井教諭とALTのDavid先生が5・6限に中学校2年生・3年生を対象に出前授業を行いました。

  

千種小学校ではもうすっかりおなじみになった「液体窒素」の実験ですが、柔らかいボールがかちかちになってパリンと割れたり、バナナが金づちのようになって釘を打つことができたり、バラの花がカチコチになって文字通りバラバラになったりする変化に子ども達は目を丸くしていました。今日の実験には高校2年生チャレンジコースの生徒9名も参加し、実験の補助をしつつ小学生の表情の中にかつての自分たちの姿を見いだしていました。

  

中高連携の英語授業は2学期で2回目だったのですが、中3クラスではDavid先生の自己紹介、そして中2クラスでは英語表現「want to ~」を用いて、ペアになって例えば"Do you want to help people?" と尋ね、"Yes." だったら1ポイントを獲得し、その点数の多さで将来の職業適性がある程度わかるという活動でした。

千種町は小中高の連携授業がとても盛んで、他町では中々見られないことだと思います。今後とも各教科間の交流を進めていきたいと思っています。

木造仮設住宅壁パネル作製作業

本日、朝から午後にかけて「しそう森林組合千種支所」において、木造仮設住宅の壁パネル作製作業を中高連携の形で行いました。昨日に続いて生徒たちの大きな力に改めて感激させられる、そんな一日でした。先週末にお二人の棟梁によって用意された「部品」を組み合わせる作業を、パナソニック電工様から寄贈していただいた「インパクトドライバー」6台を最大の武器にして、中高生が交代しながら大変な作業に取り組んだ、まさに歴史的な日であったのです。

  

本日生徒たちが取り組んだのは、小型模型の写真でもわかりますように「壁」に当たる「パネル」と呼ばれるものです。柱等の骨格構造部分は既に出来上がって本校に届いていますので、このパネル4面分が全て出来るかどうかが鍵であったのです。3枚目の写真が本日の中高生の作業で作製されたものです。かなりの分量であることがわかるでしょう。作業の様子を写真でご覧ください。

  
  
  

大小の型枠の中に長短の角材を並べ、一定間隔で横にあいた複数の溝からねじ釘を打ち込んでいく。すると2枚目の写真のような形のものができあがる。一方、ロの字型の枠の上に板を並べて貼り付けたものを作り、これと先ほどの木枠を貼り合わせる。この後、本来は4枚目の写真のように「スタイロフォーム」と呼ばれる断熱材をはめ込んでいき、その上に外壁となる薄い杉板を貼って完成とするのですが、今回はその完成版は1枚だけ作り、他は簡略版としました。

途中、姫路ケーブルテレビや朝日新聞社から取材に来られてインタビューに答える場面があったりして生徒たちは緊張しましたが、千種におけるこの取り組みが必ずや実を結んで広がりを持ち、「中高生でも被災後の地域の生活復興に大きく貢献できる」ということがさらに実証・実践できればと思っています。今回の事業の目的は、単に「木造仮設住宅」という「モノ」を作るという点にあるのではなく、地域にある各種団体や企業の複合体(コンソーシアム)を作り上げるとともに、製作過程がもっとも難しい「パネル」を中高生が簡単に人海戦術で次々と完成させてゆく「パネル供給システム」を構築するという、いわゆる「社会実験」をすることにあるのです。

今日の作業で「部品」はすべて揃いました。今後11月上旬に本校の体育館内で建築リハーサルを行い、11月23日(土・祝)の本番では地域の方々との連携による「避難所運営訓練」も取り入れた「地域連携総合防災訓練」の中心的活動として中高生の手による「木造仮設住宅建築作業」を披露したいと考えています。

木造仮設住宅の骨格構造写真データ届く!

明日23日(水)、千種中高の生徒たちで木造仮設住宅の壁部分に当たる「パネル」を作る作業を行いますが、その住宅(9坪)の骨格構造や規模がわかる写真のデータが届きましたので作業に先立って公開しておきます。これは、去る10月2日(水)の午後に日本工科大学校の建築作業室(工場)で組立作業のリハーサルをされた時のものです。16日午後にこれらの部材は本校に届きました。

  
  
  

本校のブログ上で、これまで「木造仮設住宅」建設への取組について時々報告をしてきましたが、この9枚の写真を見ていただければ、今私たちが何をやろうとしているのかということが具体的にわかっていただけると思います。4・5枚目の写真は、作業場の天井が低いために屋根部分を先に組み立てて記念撮影をされているものです。11月23日(土・祝)にはこの建物を本校の体育館内で組み立てるのです。(写真の中のご年配の方は、同校建築職人マイスター専攻科講師・福本孝三郎棟梁。女子が1名見えますが、建築士を目指して沖縄の石垣島から来られているそうです。)

そして、明日千種の中高生が交代しながら朝から昼過ぎにかけて作るのが、柱と柱の間を埋める壁である「パネル」と呼ばれる「部品」なのです。柱を立てながら、その間に「パネル」をはめ込みつつ建築作業を進める。しかもこれは日本家屋の障子や襖とは違って非常な強度を持っていますので耐震性に優れています。また、柱等の継ぎ手の部分には、山崎町にある「兵庫県森林林業技術センター」によって開発された「耐震強化V字型仕口」という技術も採用していますので、東日本大震災後の今の日本における最先端の「木造仮設住宅モデル」を提案することとなります。しかも、部品を組み合わせながら、あたかもプラモデルを組み立てるように「中高生でも建てられる」というコンセプトで臨み、「防災教育」・「森林教育」・「ものづくり教育」をキーワードにしつつ、地域貢献への意識を高めていきます。どうぞご期待ください。