千種高等学校ブログ  Vol.Ⅱ

2013年7月の記事一覧

千種中2年生砂鉄採集作業

千種町は古来「たたら製鉄のふるさと」として広く知られており、千種中学校は平成9年から毎年2年生を対象に「たたら製鉄学習」に取り組んできました。その学習の重要な工程の一つに「砂鉄の採集」があり、毎年中学2年生には夏休み前に「一人1㎏の砂鉄を集めること」という宿題が与えられます。本日午後2時頃、町内3カ所での採集の様子を取材してきました。

  
1 千種町南部 七野大橋下      2 町内北部 河内出合橋西      3 町内東部 岩野辺砂子橋下

今年は、小学6年生も加わって共に作業を行っているのですが、生徒たちが手にしているのが大型の磁石で、これが威力を発揮していました。川砂の中に磁石を突っ込んでゴシゴシと動かすとたくさん砂鉄がくっつきます。それをバケツの上に持って行き、持ち手の中のハンドルをグイッと引くと、何とも不思議なことに砂鉄はきれいにバッサリ落ちるという仕組みになっています。

  
4 砂鉄がついた状態          5 砂鉄を落とした後           6 各自の袋に砂鉄を集めて持ち帰る

鉄鉱石の少ない日本では、砂鉄に熱を加えるという製法で古来鉄を手に入れてきました。千種産の鉄は「千草鉄」と呼ばれ、全国でも有数のブランド品で、備前長船など数々の名刀を生み出してきています。町には「宍粟鉄を保存する会(会長上山勝先生)」があって今も活動を続けており、中学生の地域学習を支えています。今年の中学2年生は32名ですので32㎏の砂鉄が集まり、予定では10月10日(木)に町内北部にある「たたらの里学習館」横の広場で、「たたら」と呼ばれる炉に砂鉄と木炭を交互に入れながら熱していき、「鉧(けら)」という鉄のかたまりを取り出す作業を行います。古代から明治初期まで続いた「天児屋(てんごや)鉄山」という製鉄所跡前で繰り広げられる作業は圧巻です。昨年の様子は、このブログの中で探して頂くと「10月16日」の記事でご覧いただくことができます。(左下に「検索」の窓がありますが、"中学2年生「たたら製鉄学習」"と入れて検索すると、「日誌」の中に見つかりますので試してみてください。)

地域総合学習としての「千種学」に取り組んできた千種中学校。「たたら製鉄学習」に至っては、平成9年からですので17年目になります。各新聞社やテレビ局が既に取材の申し込みをしており、ドキュメンタリー番組制作の話もありますので、どうぞご期待下さい。

妙見夏祭り開催!

本日は、毎年恒例「妙見夏祭り」の日。午後2時から千種小学校のグラウンドで多彩なイベントが今も繰り広げられています。千種高等学校は、理科の角野(すみの)教諭による実験教室と軽音楽部によるコンサート、それから生徒会役員が午前中に会場準備の形で参加しています。

  

別名「地域のサイエンスアカデミー」とも呼ばれていますが、今年の理科実験のテーマは「シャボン玉を作ろう!」。シャボン玉と言っても普通のシャボン玉ではなくて、洗剤に洗濯のりやハチミツを加えると膜が厚くて壊れにくくなり、しかも大きめの輪っかを使ってグイッとすくうように空中に飛ばしてやると何とも見事なシャボン玉が出来るという、結構楽しめるものでした。3枚目の写真は少し見えにくいですが、シャボン玉の中に小学生2人がスッポリと入ってしまっています。

  

ステージ上、3時からは「千種高校タイム」。軽音楽部の生徒16名が得意の歌とバンドで千種の人たちを魅了していました。今日のこのイベントに向けて日々練習を重ねてきた成果が出て、昨年と比べてもかなり上達し、文字通り「聞かせる」「心に響く」そして「笑いも誘う」バンドとなってきています。また秋には出場の舞台が複数回用意されていますので、頑張ってください。

    

天候がやや不安定で、時折の雨に冷や冷やさせられていますが、自衛隊員による「白鷺太鼓」や千種小学校5・6年生による「校歌披露」などで幕が開き、ステージ第2部は6時からさらに多彩に面白く、そして夜8時半からは千種中学校のグラウンドで450発の打ち上げ花火があります。

測量実習新聞記事をめぐって

昨日実施した測量実習の新聞記事が今朝の朝刊に掲載されました。

神戸新聞.JPG    朝日新聞.JPG

これらの記事を読まれた方々から幾つか電話が入り、激励の言葉をいただきました。中でも、旧千種町時代の教育長・上山明様には、「昭和38年7月11日の千種川大水害から今年で50年になり、当時のことを知る者が少なくなる中で何かをやりたいと思っていたので、この記事を見て嬉しく思います。」とのお言葉をいただきました。千種町は何度か水害に見舞われてきた、とはよく耳にすることですが、その原因の一つとして古来より続いてきた「たたら製鉄」故の木の伐採があったとのご説明も同時に上山先生からいただきました。

いずれに致しましても、911や311ではありませんが、千種の災害史を語る上で「711」という日付があり、今年がその50周年に当たるということを、今後「立体ハザードマップ作り」や「木造仮設住宅建設」を含む「千種災害対策プロジェクト」への取り組みとともに語り継いでいかなければならないと思います。

千種町内測量実習

本日午後1時から、千種中学校体育館前の高台で、千種町内の立体ハザードマップ作りを目的とした測量実習を中高連携の形で行いました。指導をしていただいたのは、姫路市にある建設系専門学校「日本工科大学校」の学生さん7名、そして内藤校長先生と田中先生です。参加したのは高校3年生の小竹君、清水君、中村君、中学3年生の上山君、清水君の計5名でした。みんな初めてさわる高度な光学測量器械に少しおじけづきながらもファインダーを覗いて測量作業を少しかじっていました。

  
  

中学校体育館前の広場は千種町内が一望できる本当に見晴らしの良い所。午後には晴れて今日の測量にはもってこいの環境でした。神戸新聞社と朝日新聞社から記者の方々が取材に来られて、今後の作業工程やこのプロジェクトに対する生徒たちの想いについてインタビューをされていました

今後何度か町内の測量を行いつつ立体のハザードマップを作り、そして、その延長線上に立って「防災教育」と昨年度から中高で取り組んでいる「森林教育」を推し進めるために、地元の方々のご協力を得ながら秋には地元の木材を活用した「木造仮設住宅」作りに取り組みます。どうぞご期待下さい。

夏季前期補習

生徒たちは、既に20日(土)から夏季休業に入っていますが、午前中は補習や部活、そして午後は部活と3年生が補習ということで、今もにぎやかな毎日が続いています。今日は既に前期補習3日目ということで、各学年共に頑張っていました。

  

前期補習は一応明日を最終日としていますが、3年生は8月5日から8日までの中期補習を行い、そして全学年共に8月26日から29日までの後期補習、さらに、26日から29日まで千種中学校3年生全生徒(22名)を対象とした高校教員による補習(国数英)を実施します。生徒の皆さん、「鉄は熱いうちに打て!」の言葉を噛みしめつつ頑張りましょう。